あやめ、菖蒲、そして杜若(かきつばた)って、見た目がとても似ているから、区別が難しいと感じる人が多いですよね。漢字で書くと、あやめも菖蒲もどちらも「菖蒲」と表示されるので、余計にややこしくなっています。
でも、実は花の根元をしっかり見ることで、この3つの植物の違いがしっかりと分かるんです。これらの植物の特徴を覚えておくと、散歩中に自然とこれらを見分けられるようになり、お花見がもっと楽しくなりますよ。さあ、あやめ、菖蒲、杜若のそれぞれの特徴を見ていきましょう。
あやめ、菖蒲、杜若の見分け方:花の根本をチェック!
あやめ、菖蒲、そして杜若を見分けたいとき、一番わかりやすいヒントは、花の下の部分、つまり根本をよく見ることです。
「どれがどの花かさっぱり…」と迷ったときは、ぜひその花の根本を観察してみてください。そこには、それぞれの花を識別するためのはっきりした手掛かりが隠れています。
例えば、あやめは根本に網目模様がありますね。↓
↓ 菖蒲は根本が鮮やかな黄色になっていて目立ちます。
そして杜若は、根本に白い線が入っているのが特徴です。↓
つまり、花の根本に注目すれば、網目模様であればあやめ、黄色ければ菖蒲、白い線があれば杜若と識別できます。このシンプルな方法で、あやめ、菖蒲、杜若の見分け方がぐっと楽になりますよ。
あやめ、杜若、菖蒲を生育地で見分けよう
あやめ、杜若、そして菖蒲は、好みの生育場所が異なるため、その環境をヒントに見分けることができます。
一般にあやめは水辺の花と思われがちですが、実は陸地で成長するのが特徴です。意外と思うかもしれませんね。
杜若については、水中や湿った場所を好む花です。池や湿地など、水気のある環境で見ることが多いです。水辺の風景に溶け込む杜若の姿は、とても美しいです。
そして菖蒲は、あやめと杜若の中間に位置づけられるかもしれません。水が流れる場所や水辺に自然と育つことが多く、その様子は初夏にふさわしい美しい風情を醸し出します。
このように、あやめ、杜若、菖蒲は、それぞれが選ぶ生育環境で見分けることができます。それぞれが持つ独特の生育場所は、その花の美しさを引き立てています。
あやめ、杜若、菖蒲はいつ咲く?開花時期で見分けるコツ
あやめ、杜若、そして菖蒲を見分ける際、彼らがいつ花を咲かせるかを知ることが、大きなヒントになります。開花する時期は以下の通りです。
– 杜若は5月の中旬に咲き始めます。
– あやめは5月中旬から下旬にかけて開花します。
– 菖蒲は6月から7月中旬が開花期です。
春が深まり、初夏が近づくこの時期には、杜若とあやめがほぼ同時に美しい花を開きます。この季節は新緑が鮮やかで、夏の訪れを告げる時です。
その後、菖蒲が開花するのはちょっと遅めで、6月から7月にかけてです。この時期は梅雨で、雨が多く降りますが、雨に濡れる菖蒲の美しさは格別です。菖蒲の花期は約1ヶ月間と長く、じっくりとその美しさを楽しむことができます。
あやめ
あやめは乾いた場所を好み、網目模様がある花びらの根元が特徴です。背丈は30から60cmほどで、比較的低めです。
菖蒲
菖蒲は梅雨の季節に美しく咲き誇り、花びらの根元が黄色くなるのが特徴です。多彩な色合いがあり、品種も非常に豊富です。
杜若
杜若は水辺での生育を好み、白い線が特徴的な花びらの根元を持ちます。日本の文化や歴史に深く関わる花としても知られています。
開花時期やその他の特徴を覚えることで、あやめ、杜若、そして菖蒲の見分け方が簡単になります。
意外と知らない?端午の節句の菖蒲と、あの美しい花菖蒲は実は全然違う!
今回はちょっとした驚きの豆知識をお伝えします。端午の節句でおなじみの「菖蒲湯」に使われる菖蒲ですが、実は我々が普段見ている綺麗な「花菖蒲」とは全くの別物だったんですよ。
– 菖蒲湯に使われる菖蒲は、サトイモ科またはショウブ科に属します。
– 普段私たちが見る花菖蒲はアヤメ科です。
そうなんです、菖蒲湯で使う菖蒲は地味な花を咲かせるサトイモ科やショウブ科の植物。その姿はガマの穂に似ていて、あまり目立ちません。
もし興味があれば、「菖蒲 サトイモ 花」と検索してみてください。その予想外の姿に、びっくりするかもしれませんよ。
あやめ、杜若、そして花菖蒲の区別のコツ
「どっちがあやめで、どっちが杜若?」こんな疑問は、あやめと杜若を見分けるのが難しいことを物語っています。ここに花菖蒲も加わると、話はもっと複雑になりますね。その理由は簡単、これら全てが「アヤメ科アヤメ属」の仲間だからです。
でも安心してください。花の根本、つまり花びらの付け根を見るだけで、これらの植物を見分けることができるんです。あやめや菖蒲、杜若をこれまで混同していたとしても、この方法なら簡単に区別がつくようになります。これを機に、花の見分け方をマスターしてみませんか?